【ミミズ型ロボット】配管内を点検
ミミズは「蠕動運動(ぜんどううんどう)」という運動によって移動しています。蠕動運動とは人間の食道や腸などにも見られる運動で、縦波の伸縮波を一定方向に進行させることによって、対象物を移動させることができる運動です。
ミミズは約150の体節から成り立っていて,縦走筋と環状筋という2つの筋肉層を使ってこの体節を「細く長く」「太く短く」することができます。ミミズははじめに頭部の体節を収縮させ,この収縮を順に後方の体節へと伝播させながら頭部の体節を伸長させてゆき、収縮した体節と地面との間に発生した摩擦により伸長した体節が前方に伸びるための反力を得ることができます。この収縮と伸長の繰り返しにより縦波後進波が発生することでミミズは前進することができます。
ミミズの蠕動運動には3つの大きなメリットがあります。
- 移動に必要な空間が他の移動手段(歩行、車輪走行、蛇行等)に比べて最も小さい。
- 周辺環境に対して接地面積を大きく確保することができるため、安定的な移動と大きな牽引力が得られる(管内の登はん等も可能)。
- ミミズの内部は食道になっており空洞であるため、その内部に既存のカメラやメンテナンス装具等を出し入れすることが可能となる。
このことより運動様式を利用としたロボットを開発し人間や他のロボット機構では入り込めない細管内や不整地,地中などでの移動が可能となり、レスキュー、医療、細管検査、極限探査等の分野での適用ができます。
配管点検用

老朽化した配管の内部を事前に検査し、補修や交換の是非を検討する必要がありますが、従来の検査ロボットでは、「小径」「複雑な曲がり」「長距離管」の十分な検査ができませんでした。
そこで、狭い空間を安定して進むことができるミミズの蠕動運動と、小さくても大きな力を得ることができる空気圧ゴム人工筋肉を組み合わせることで、あらゆる下水管の検査を目的としています。
ダクト清掃用

ダクトと呼ばれる配管の換気設備はビルや工場、住宅といった様々な建物に設置されており、外気導入と内気循環の役割を果たしています。そのためダクト内にホコリなどが溜まると、それが空気と伴に屋内に送られてしまいます。これを防ぐためにダクトの清掃が行われています。
住宅等で用いられているダクトはサイズが小さく、湾曲部が多いため完全に清掃できていないため、住宅換気設備のダクト管を清掃するロボットを開発しています。
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